【ゲーム雑記】「モンスターハンターワイルズ」を1080p/60fpsで遊ぶための情報置き場

2024年11月13日

先日、Steam版の「モンスターハンターワイルズ」のシステム要件が発表されました。

……重すぎじゃないですか!?

ということで、このページでは「モンスターハンターワイルズ」を「1080p/60fpsで遊ぶにはどうすればよいのか?」をテーマとして、収集した情報をまとめていきます。

オープンβ(2024年11月)を終えた時点での情報

私は、Steam版とXbox Series X(以下「XSX」とします)で、実際にプレイしました。

結論としては、PlayStation 5(以下「PS5」とします)やXSXでも、常時1080p/60fpsで遊ぶことは不可能です。

どうしても遊びたい場合は30万円以上のPCを想定してください。PS5 Proでも発売時は常時1080p/60fpsで遊ぶことは不可能だと思われます。

【補足情報】
PS5 Proは「フレームレート優先」で54fps前後とのこと(オープンβ版はPS5 Proには未対応)。12万円という価格に目を瞑れば悪くない選択です。

Yahoo JAPAN ニュース
「PS5 Pro」先行試用レポート! 目玉機能□AIアップスケーリング□で生まれ変わった『FF7リバース』を体験し、『モンハンワイルズ』OBT版でフレームレートも計測した

4Gamer.netの記事が良い内容だったので、参考リンクを貼っておきます。私と概ね同じような結論ですが、こちらの記事の方が詳しい検証 & 綺麗にまとまっていて読みやすいです。

4Gamer.net
「モンスターハンターワイルズ」オープンβテストでPCとコンシューマ機のフレームレートを計測。やはりウルトラ設定はかなり重かった

Steam版の"推奨の"システム要件

以下が発表された推奨のシステム要件です。

  • OS : Windows10 (64-BIT Required)
  • CPU : Intel Core i5-11600K(6コア12スレッドの3.9GHz) or Intel Core i5-12400(6コア12スレッドの2.5GHz) or AMD Ryzen 5 3600X(6コア12スレッドの3.8GHz) or AMD Ryzen 5 5500(6コア12スレッドの3.6GHz)
  • MEM : 16GB RAM
  • VGA : NVIDIA GeForce RTX 2070 Super(VRAM 8GB) or NVIDIA GeForce RTX 4060(VRAM 8GB) or AMD Radeon RX 6700XT(VRAM 12GB)
  • DirectX : Version 12
  • ネットワーク : ブロードバンドインターネット接続
  • 追記事項 : 64ビットプロセッサとオペレーティングシステムが必要。SSD(必須)、グラフィック「中」設定で、1080p/60fps(フレーム生成使用)のゲームプレイが可能。DirectStorage対応。

これだけのスペックをもってしても、グラフィック「中」設定で、1080p/60fpsでしか遊べません。

また「フレーム生成使用」という記述があることから、NVIDIAのDLSS(Deep Learning Super Sampling)や、AMDのAFMF(AMD Fluid Motion Frames)に対応した比較的最近のVGAが必要となってきます。

…要するにかなり重たいと思われます。

 

【オープンβ情報】
Steam版では「NVIDIA DLSS 3.5」か「AMD FSR 3」の選択が可能でした。「NVIDIA Reflex 低遅延モード」の有効/無効という項目も確認できました。

現在の私のPCスペック

現在、私が使用しているPCの主なスペックです。

  • OS : Windows10 Pro(64-BIT Required)
  • CPU : AMD Ryzen 5 2600(YD2600BBAFBOX、6コア12スレッドの3.4GHz)
  • M/B:B450M Steel Legend
  • MEM : 32GB(DDR4 PC4-21300 16GB×2枚、CMK32GX4M2A2666C16)
  • VGA : Sapphire PULSE Radeon RX 6700 XT 11306-02-20G VD7607(GDDR6 12GB)
  • SSD:Samsung SSD 750 EVO 250GB(SATA 6Gb/s)
  • DirectX : Version 12

少し調べてみたら…AMD Ryzen 5 2600はAMD Ryzen 5 5500の7割ぐらいのパフォーマンスのようです。DSLLやAFMFのフレーム生成は基本的にはGPUに依存しますが、フレームレートが向上してもCPUが遅かったらGPUがスムーズに描画処理できません。

CPUの負荷に関しては「ドラゴンズドグマ2」と同じようにリリース後に最適化が実施されると思われます(2024年9月17日のアップデート参照)。ただ、この推奨のシステム要件からすると、リリース時は満足に最適化がされていない可能性が高いです。

CPUを変更するとなるとマザーボードの変更が必要となるため環境の再構築が必須となってきます。特に私の場合は動画編集環境を再構築するのがめんどくさすぎるので、やりたくない…。

PS5 Proという選択肢は?

通常のPS5ではまとも(60fps)に遊べない可能性が非常に高いです。おそらくXbox Series Xでも60fpsは厳しそうです。PS5 Proが1080p/60fpsで遊べるのであれば、悪くない選択肢かと。ただし、以下の点に注意。

  • モンスターハンターワイルズの発売日は2025年2月28日
  • そもそもPS5 Proが高い(119,800円)
  • 通常のPS5やXbox Series Xで遊べる動作フレームが現時点で不明
    → 無印PS5、フレームレート優先ONで45fps前後(おそらく内部解像度はFHD以下)
  • グラフィック優先やパフォーマンス優先といった設定項目の有無も現時点で不明
    → 体験版にてフレームレート優先の設定項目があることを確認
  • TGS2024で152台も試遊機があったのに全て通常のPS5での試遊機の出展(PS5 Proでの試遊機は無し)
  • Steam版やPS5版の体験版(Steam版についてはベンチマークでも可)を確認してからでも遅くはない、きっとその頃にはもう少し円高になっているはず
    → 2024年1月現在、依然として円安が続いています
  • PS5 Proの詳細スペックがRDNA3じゃない&16.7TFLOPSであることが判明

現時点では…もう少し情報が確定するまで様子見しましょう。

【オープンβ情報】
PS5版では45fps前後です。XSXでも同じぐらいと思われます。PS5 Proでも発売時は常時1080p/60fpsは厳しいと思われます。

そのため、119,800円という価格も考慮すると、個人的にはPS5 Proも微妙です。

DirectStorageについて(Steam版)

知らなかったので調べてみました。

■ DirectStorageとは

ゲームにおけるデータ読み込みを高速化するAPIでMicrosoftが開発した技術。主にWindows 10およびWindows 11向けに提供(Windows 11でのみ利用できるファイルアクセスの仕組みがある)。DirectStorageはデータの読み込みと解凍プロセスを改善させる = CPUの負担を軽減。またDirectStorage1.1はGPUに解凍プロセスを任せることができるので、より高速なデータ処理の実現が可能。

ただ、対応タイトルは少なくて、あまり普及は進んでいないようです。現時点では下記のゲームがDirectStorageに対応しています。

  • Forspoken
  • ラチェット&クランク パラレル・トラブル
  • Portal: Prelude RTX

「モンスターハンターワイルズ」の公式の推奨環境で「140GBのSSD」が"必須"と記載されているのは、DirectStorageによるものですね。

DirectStorage1.1はWindows 11がベストですが、Windows 10でも使用可能のようです。最善の組み合わせはWindows 11 & NVMe SSD & DirectX 12対応のGPUです。DirectStorage1.1を利用した場合、ゲームデータの読み込み速度が従来のDirectStorage 1.0と比較して最大で3倍まで高速化されるというから驚愕です。

自分が使っているPCがDirectStorageに対応しているか確認する手順は以下。

  • Windowsキー + G
  • 設定
  • ゲーム機能

 

ちなみに私の現在の環境では対応していませんでした。これは私のPCがNVMe SSDではないことが原因と思われます(SATA SSDはDirectStorageをサポートしていない?)。

2024年9月28日時点での情報

フレームレートに関して開発者の方からの回答がありました。

ファミ通.com
『モンハンワイルズ』開発陣インタビュー。藤岡D「まだ開発中のため現状のPC版最高スペックは明言できません。いずれはお伝えしたいです」【TGS2024】

電撃オンライン
『モンハンワイルズ』インタビュー。PS5 Proでプレイしたときの恩恵やイャンクック再登場の理由とは?【モンスターハンターワイルズ/TGS2024】

ざっくりとした内容は以下。

  • PS5 Proへの対応はまだまだ検証段階で明確なことが言えない
  • PC版に関してはまだ開発中なので、60fpsでプレイするための詳細なスペックは公式としてはっきりと回答できない

個人的には半年後に発売を控えているのに大丈夫かなと…。REエンジンは想像以上にオープンワールド系に向いていない感じ。

PS5 Proの予約開始は9月30日、発売は11月7日です。どのタイミングで体験版(またはベンチマーク)がリリースされるのか気になります。

※ 「ドラゴンズドグマ2」の時はキャラクタークリエイトの体験版しか提供されず、蓋を開けてみたら残念な結果でした。さすがに同じ失敗を繰り返すことはしないと思っています。

2024年10月23日時点での情報

2024年10月23日に放送された「モンスターハンターワイルズ ショーケース」にて、オープンβテストの実施および実施日が発表されました。

ハードはPlayStation5、Xbox Series X|S、Steam版で、2024年11月1日(金) 12:00 ~ 2024年11月4日(月) 11:59の期間に実施されます。PlayStation5でPlayStation Plusに加入している人は、2024年10月29日(火) 12:00からプレイが可能です。

事前に発表された要求スペックが高く心配していましたが、同じゲームエンジンを使っている「ドラゴンズドグマ 2」の2024年10月17日のアップデートを見る限りでは、CSハードでも問題なく1080p/60fpsで遊べる可能性が高くなってきました。

オープンβテストを終えて

 

総括すると概ね下記のような結果となりました(グラフィックス設定は「フレームレート優先」を前提とします)。

  • 私のPC:XSX以下のプレイ体験
  • PS5 Pro:おそらく発売時は1080p/60fpsは不可能
  • 無印PS5:45fps前後
  • XSX:45fps前後、1080p/60fpsは不可能ですが、納得できるプレイ体験を得ることができました
  • XSS:モンスターの描写距離やマルチプレイ時の動作フレームの問題から私としては非推奨

私のPCの場合は、CPUがボトルネックでした。当初から懸念していた通りの結果です。

グラフィックプリセットを「中」、アップスケーリングを「AMD FSR 3」、フレーム生成を「ON」、アップスケーリングモードを「ウルトラパフォーマンス」、ゲーム全体におけるフレームレートの上限値を「60」でプレイすると、遊べはしましたが「CPU使用率が80%前後」でした。これはあまり好ましくありません。フレーム生成を利用しているからか、画面のチラツキや残像が厳しいです。

参考までにGPU負荷は37%前後でした。

今後の方針としては、M/Bの「CPUサポート一覧表」を確認すると、Ryzen 7 5800XT (8コア、3.8GHz、Vermeer、42,450円)に換装が可能のようです(M/BのBIOSのアプデートが必要)。次にNVMe SSDを新規で追加したいと考えています。

この状態でプレイ感覚を確認して、それでも納得できなければVGAを交換が最善かなと考えています。

【補足】
Steam版のプレイ環境や設定項目は様々です。また、プレイする人によって納得できるプレイ感覚も異なります。私のフレンドさんは「XENOVA GAMING LITE M-Spec-Ready【モンスターハンターワイルズ XENOVA推奨」というPC(Ryzen 5 5500+RTX 4060 8GB+NVMe SSD)で、ストレスなくプレイできていると言っていました(NVIDIA DLSS 3.5を利用)。

補足

  • 2024/11/13:4Gamer.netの参考リンクを追記
  • 2024/11/08:PS5 Proの情報を追記、細部修正
  • 2024/11/05:オープンβテストを終えた私の所感を追記
  • 2024/10/24:モンスターハンターワイルズ ショーケース | 2024.10.23での情報を追記
  • 2024/09/28:現時点での最新情報を追記
  • 2024/09/27:DirectStorageについて追記
  • 2024/09/26:記事公開