[ゲームレビュー] EVE burst error R（イヴバーストエラーアール） / 23年の時を経て、Switchに蘇った名作アドベンチャーゲーム。君はこの連続猟奇殺人事件の真相に迫ることができるか。

2019年10月16日

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1 EVE burst error R（イヴバーストエラーアール）とは
2 良かった点
3 どちらでもない点
4 微妙だった点
5 総評（★★★★★）
6 クリア後の余談
7 その他のコンテンツ

EVE burst error R（イヴバーストエラーアール）とは

マルチサイトシステムという当時では画期的となる、2人の主人公がそれぞれの視点から物語を進めるシステムを採用したコマンド選択式のアドベンチャーゲーム。本作のコンセプトは原点回帰！当時のSS版の原画を使用したデジタルリマスター版となっています。

配信日：2018.10.25
価格：2,980円（税込）
ジャンル：アドベンチャー
開発、販売：RED FLAG SHIP / HOBIBOX / el dia
公式サイト

良かった点

■　魅力的なキャラクター達が繰り広げるアドベンチャーゲーム史上屈指の名シナリオ！
当時から名作だとは聞いていましたが、、、まさかここまで素晴らしいとは ( ﾟДﾟ)

鈴木源三郎と名乗る謎の人物。どう考えても生命保険の調査員とは思えない。ネタバレになってしまうのでこれ以上は言えませんが、、、物語終盤の展開は胸を打つものがありました。

時には（というか結構ある）ギャグっぽい展開も。

物語が終盤に差し掛かるにつれて物語はシリアスに。ただの美術品の捜索がここまで大きな事件になるとは思わなかった (っ_ _)っ

(　ﾟдﾟ) ！？ネタバレには可能な限り配慮していますが本当に名作なので、未プレイの人はこの辺でレビューを見るのを止めて実際に買ってプレイしましょう。購入ページはここです。

ただ残念だったのは私が本作をプレイした時には既にこのゲームのシナリオを書かれた方（菅野ひろゆきさん）が亡くなられていたことです。私にできることは氏の残された作品を遊び、語り継ぐぐらいしかできません ( ᵕ_ᵕ̩̩ )

■　マルチサイトシステムの面白さ！
物語の途中にあるマルチサイトシステムを活かしたハッキングシーンが素晴らしい！この真相に少しずつ近づいている感覚！今プレイしても自分の中で盛り上がるものがあったので、当時は本当にアツイ展開だったのではないでしょうか。でも当時は2枚組DISCだったと思うから大変だったんだろうなぁ (´－｀) なかなか面白い試みで良いと思いました。

■　まりな・・・・ウルトラ、キィィィックゥ！！Switchなのにかなり頑張ってる！（よく発売できたな・・・）

どちらでもない点

■　一部の登場人物（まりな、鈴木源三郎、御堂真弥子など）の声優さんがSS版とは異なっています（まりなを例とするとSS版は岩男潤子さん、今作は三石琴乃さん）。岩男さんまりなは少し大人っぽい感じ、三石さんまりなは陽気な感じ。Switch版から入った私からすると、陽気なまりなの性格と三石さんの声がマッチしていていい感じでした。ただSS版から入った人はどうしても違和感を感じてしまうかも。

ピンク色の髪の女の子がまりな。内閣情報調査室所属1級捜査官（趣味：恋愛）。愛銃はベレッタM1919（愛称はイクイクちゃん）。

微妙だった点

■　さすがに23年前のゲームなのでシステムは若干古臭い。コマンド総当たりタイプ&序盤は物語の展開が緩やかなため、最近のゲームに慣れてしまっている人には序盤は退屈かも。「小次郎編」よりは「まりな編」の方がドタバタ展開で楽しいので、個人的には最初は「まりな編」から始めるのをオススメします（中盤以降は「小次郎編」のが面白いです）。

総当たりのフラグ立てがめんどくさい箇所が何か所かありますが、「ルートナビゲーション機能」を有効にすれば次にどこに行けばいいのか教えてくれるので安心です。簡単に機能のON・OFFを切り替えれるのもグッド。

■　当時、自力で犯人を当てた人はどれくらいいるんだろう？
めっちゃ頑張れば（それこそ最初からメモを細かく取っておくとか）自力でも解けそうですが、トゥルーエンドを見るための犯人入力の謎解きは難しすぎて私には無理でした。最後のオチはなかなかにアクロバティックで、ヒントはタイトルとだけお伝えしておきます。

総評（★★★★★）

何年経っても色褪せない名作ですね。「原点にして頂点」という言葉はこの作品にこそ相応しいと思います。実際にプレイするのが23年後と大変遅くなってしまいましたが、Nintendo Switchでリリースされたことでこうして素晴らしい作品に出会うことができて嬉しく思います。

あとは弥生が反則級に可愛い。とにかく可愛い。この時点で★★★★★なのだ。

なんか公式サイトみたら応援バナーがあったので貼っておく。

クリアまでのプレイ時間は約25時間と申し分ないボリューム。終盤は怒涛の展開（というか設定）でしたが、私にとって心に残る忘れられない作品となりました。

「私を覚えていて・・・・・ここにいたの。いたわ！」

（ネタバレ）最後の一枚絵はできれば自分自身でプレイして確かめてください。

クリア後の余談

クリア後に他の人の考察サイトやレビューサイトを駆け巡ったことと、私が「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」を購入したことは簡単に想像ができるかと思います。私と同じように他のEVEシリーズもやってみたいと興味を持った人のために備忘録として残しておきます。

■　EVE The Lost One（PS、SS、Windows）
シリーズ2作目。1作目「EVE burst error」の3年後が舞台。実は後にWindows版の「THE LOST ONE Last chapter of EVE」という、まりな編が追加された完全版が発売されていますが、対応OSがWindows 95/98とプレイは絶望的。

■　EVE ZERO（PS、DC、Windows）
シリーズ3作目。「EVE burst error」の2年前の話。過去の話であるためにせっかくのマルチサイトシステムなのに一切交わらないという残念な仕様。

■　EVE The Fatal Attraction（PS、Windows）
「EVE burst error」の4年後が舞台。これもなんか微妙な評価。

、、、なんかやらない方がいいのかなぁ ( ´^`° ) と思ってしまうぐらい散々な評価の続編ですが、なんと今年に「EVE burst error」の正当な続編である「EVE rebirth terror」が発売されました。しかも制作側の努力と原作愛が感じられるなかなかの作品だとか！