【レビュー】百英雄伝 Rising – RPGファンでも楽しめる丁寧に作られたアクションRPG【感想】
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「百英雄伝 Rising」は本編「百英雄伝」の前日譚となる作品です。どうせ本編のおまけでしょ? …と思ったそこのアナタ。蓋を開けてみたら実は本編より良くできていた本作の魅力をご紹介します。
作品紹介
「百英雄伝 Rising」は本編「百英雄伝」から一部のキャラクターが登場する横スクロールアクションRPGです。開発はアクションゲームに定評のあるナツメアタリが担当。
監修は「百英雄伝」の企画・開発を手掛ける「Rabbit & Bear Studios」 “あの"「幻想水滸伝II」のディレクション・シナリオを担当した故・村山 吉隆さんの会社です。シナリオは初代「女神異聞録ペルソナ」や「ペルソナ2 罪&罰」の里見 直さんが手掛けています。
本作の舞台は、オールラーン大陸の辺境にある小さな街ニューネヴァー。
主人公はスカベンジャーの一族のCJ、ニューネヴァーの若き町長代行・イーシャ、そして元傭兵で冒険者のガルーの3人。彼女たちは遺跡の探索や街の発展のために住民からスタンプを集めながら、少しずつ帝国の陰謀に巻き込まれていく…というのが大まかなストーリー。
● YouTubeでレビュー動画も公開していますので観てみてくださいね♪
【ゲームレビュー】あかりちゃんが「百英雄伝Rising」を紹介したい【VOICEROID実況】
■ レビュー執筆時の情報
発売元/開発元:505 Games/ナツメアタリ
配信日:2022年5月11日
ジャンル:アクションRPG
プレイハード:Xbox Series X
プレイ時間:約21時間
プレイ状況:実績コンプリート
価格:1,500円(ダウンロード版)
[Very Good] 簡単操作で爽快アクション!
最も良かった点は、アクションが苦手な人でも簡単操作で爽快なアクションを楽しめる点です。
最大の特徴はCJ、ガルー、イーシャの3人をワンボタンで切り替えて攻撃する「リンクアタックシステム」。アクションゲームが好きな人はナツメアタリと聞くと、硬派なアクションゲームを連想されるかもしれません。ですが、本作はゲームの難易度が初心者向けに調整されていて、あまりアクションゲームを遊んだことがない人(例えば「幻想水滸伝II」のファン)を意識して制作されています。
さすがナツメアタリ。爽快感は損なわず、初心者でも楽しめるアクションゲームのお手本のような作品でした。
[Good] ストレスフリーなゲーム設計
次に良かった点としては“とにかく遊びやすい"点が挙げられます。
本作は基本的にお使いクエストをこなしながら物語を進めていきます。
そこで重要となってくるのがファストトラベル機能。この機能のおかげで町やダンジョン内での移動が快適になっています。本来、お使いクエストというのはめんどくさいイメージがありますが、本作のお使いクエストはストレスなく楽しめました。クエストをこなすと経験値やお金ももらえるので冒険も楽になりますよ。
「施設クエスト」をクリアすると町の復興ができます。武器屋では攻撃回数の増加やチャージ攻撃が可能になります。防具屋では2段ジャンプが可能になるので、なるべく早めに開放しましょう。町を復興させることで少しずつアクション要素が増えていくので、少しずつゲームの操作に慣れることができます。
[Bad] 序盤の2時間のアクションが単調…
気になった点としては序盤の2時間のアクションが単調という点です。
ガルーが仲間になるまでに操作できるのはCJのみで、「リンクアタックシステム」が使えません。どうしても序盤のアクションが単調になってしまう点に関しては、何らかの工夫が欲しかったですね。
また、お使いクエストは200ぐらいと大量に用意されていますが、どのクエストも内容は薄め。作業ゲーに抵抗がある人は注意が必要かもしれません。メインストーリーの3人の会話の掛け合いはテンポも良く面白いので安心してください。
[総評] スピンオフ作品として見れば十分合格点!
本作はあくまで本編「百英雄伝」のスピンオフ作品となります。
1,500円という破格の値段を考慮すると、丁寧に作られていて十分すぎるほど楽しませてくれました。クリアまでのプレイ時間は16時間ぐらい。
クリア後のやりこみとしては、主に以下の要素があります。実績コンプリートまでは20時間程度です。
- 難易度HARDの追加(HARDでも簡単です)
- 難易度HARDで全ボス撃破
- クリティカルマスター、パーフェクトラックの入手
(会心率+100%とドロップ率UP+100%) - 全てのサブクエストのクリア
- 全ての実績解除
- 全キャラのレベルを50にする
また本編への引き継ぎ要素もあります。変な名前に変更すると後悔するので注意してください。
- 特産品の名前の引き継ぎ
- CJ・ガルー・イーシャの武器の名前
- 風の魔法剣のルーン
- ニューネヴァーの時計塔(本拠地のノアの部屋の小物)
本作を通して垣間見るオールラーン大陸の世界観や魅力的なキャラクター達に、本編「百英雄伝」への期待が膨らむ素敵な作品でした。
…本編があんな出来じゃなければ。
総評:★★★☆☆
シナリオ:★★★☆☆
ゲームシステム:★★★☆☆
サウンド:★★★★☆
お手軽さ:★★★★☆
■ こんな人にオススメ!
・ゲーム初心者
・あまりアクションゲームを遊んだことがない人
・「幻想水滸伝」や「百英雄伝」のファン
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