【レビュー】BACKBONE – ハードボイルドなアライグマが暗黒世界の真実を暴く!?ポストノワール風ADV【感想】

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作品紹介

バンクーバーのインディースタジオ「EggNut」のデビュー作品。主人公はアライグマのハワード・ローター。彼は動物たちが住むディストピア「バンクーバー」で働くしがない私立探偵ですが、とある調査の依頼をきっかけに彼の人生の歯車は狂い始めてしまう。調査を進めるにつれ明らかになっていく真実とは。結末は避けられない、だが「どの」ハワード・ローターが結論に達するかを決めるのはあなた次第だ。

 

■ レビュー執筆時の情報
プレイハード:Xbox Series X|S
プレイ時間:6時間24分+2周目をプレイ
プレイ状況:2周クリア

価格:2,900円(ダウンロード版)

公式サイト / 公式Twitter / Microsoft Store

[Very Good] ピクセルアートで描かれた動物たちのディストピア

 ピクセルアートで描かれた街並み

動物たちが暮らす暗黒世界を描いた本作のピクセルアートは、常に退廃的で気だるげな雰囲気に包まれています。そんなピクセルアートで描かれた世界に雨やネオンの明かりといった3Dエフェクトを加えることで、より臨場感のある演出を再現。思わずコントローラーから手を離してしばらくの間うっとりと画面を眺めてしまうほど美しいものでした。

 雨の雫の演出

その中でも特に私が驚いたのは雨の雫の演出で「私のディスプレイが汚れているのかな?」と勘違いするほど驚きました(画像だと伝わりにくいのですが映像で体験すると本当に凄いです!)。

[Good] ゲームを盛り上げるダークなジャズサウンド!

 ささやかな夕食

オープニングで流れるBGMはミステリに合いそうな不穏なBGMで「このゲームのBGMはおそらく凄い…」と感じた私の直感は、最後まで裏切られることはありませんでした。

公式がアップロードしている無料のOSTがYoutubeにあります。本作の退廃的な雰囲気を感じることができますので興味を抱いた方は一度聴いてみてください。ジャズ・ヴォーカルの曲は14:22からです。

 

[Bad] 繰り返し推奨な作風ですが、おそらく救いはない…

 どこか

予め作品紹介にそう書かれているのでおそらく…。ですが、結末までの過程(希望?)はまだ残されています。まだ実績も1/4しか解除されていません。最後まで希望は失いたくない。

[Etc] パズル要素はプロローグだけ!

ほとんどノーヒントで苦しんだので「ヒント」を置いておきます。ここでゲームを投げてしまうのは本当にもったいないので頑張って!

[総評] 面白いけど救われない悲しい物語…

 プレイ時間

初回プレイは6時間24分でクリアでした。

本作はプロローグとプロローグ後で作品のテーマ・魅力が大きく異なります。プロローグはミステリ感が強く推理小説のような展開ですが、物語が先に進むにつれその要素は薄れ、逆にSF感が強くなってきます。「人間であることとはどういうことか」といった哲学的な問いも目立つようになります。

 アナトリーとの再会

無料のデモ版は「圧倒的に好評」なのに製品版では「賛否両論」と評価されているのも、それだけプロローグの雰囲気を期待して購入した人が多かったのだと推測されます。

プロローグが遊べる無料のデモ版(ただし英語版)がSteamでダウンロードできますので、雰囲気だけでも体験してみてください。

 

実績の回収も兼ねて2周目をプレイしましたが、やっぱり救いは無さそうです ( ᵕ_ᵕ̩̩ ) 素晴らしい作品だからこそ、私は異なる結末を描いて欲しい。それが難しいようであれば物語の分岐でも構わない。お願いだからDLCで物語を補完して欲しい…。

総評:★★★☆☆
シナリオ:★★★☆☆
ゲームシステム:★★★☆☆
サウンド:★★★★★
救いの無さ:★★★★☆

■ こんな人にオススメ!
・映画が好きな人
・偏見や差別、暴力といったノワールな世界観が好きな人
・美しいピクセルアートが好きな人

YouTubeで動画も公開していますので観てみてくださいね♪

 

補足 & 備忘録