【レビュー】Yakuza Kiwami for Windows 10 – 初代「龍が如く」を最新技術でリメイク!全てはここから始まった!【感想】

2021年10月29日

シリーズ10周年記念作品として初代「龍が如く」をリメイク! グラフィックやアクションを一新、エピソードの追加、声の再録など…まさに"極仕様"となっています。

 

■ レビュー執筆時の情報
プレイハード:PC & Xbox Series X|S
プレイ時間:PC(24時間) + Xbox Series X(29時間)
プレイ状況:PCでクリア → Xbox Series Xでクリア直前までプレイ

公式サイト / 公式Twitter / Microsoft Store

[Very Good] 王道だけど最高のシナリオと魅力的な登場人物たち!

 

シナリオは終始シリアスな展開で、ドラマチックな展開の連続でとても物語に引き込まれました。ネタバレになってしまうので詳しくは言えませんが、親殺しを背負った"堂島の龍"桐生一馬と親友である錦山彰の哀しい物語。ある事件をきっかけに二人の運命は全く別の方向へと動き出してしまう…。

 元舎弟の田中シンジ

個人的に好きな登場人物は桐生一馬の元舎弟である田中シンジです。彼は一番美味しいところを持っていきました ( ' – '*) 「龍が如く0 誓いの場所」をプレイ済みの人であれば、さらに心を揺さぶられることでしょう。

[Good] 神室町の作り込みが素晴らしい

 神室町のチンピラ

歌舞伎町がモデルとなっているそうですが良い雰囲気してます。まさに夜の歓楽街を再現!って感じ。私は昼の歌舞伎町ぐらいしか行ったことがないのですが、夜の歌舞伎町は危険ですね。ゲームで良かったです! 「ドン・キホーテ」や「CLUB SEGA」といった実在している企業とのコラボもリアリティがあって良かったです。

[Good] あらゆる馬鹿要素(誉め言葉)が詰め込まれています

 パイロン

何が入っているのか…。

 真島さん

ノリノリ真島さん。

 キャバクラゲーム

キャバ嬢を攻略することもできます。

 ご褒美画像

おおぉ!?

 メスキング

完全に暴走してますね(元ネタは昆虫王者ムシキング)。

他にも様々な馬鹿要素(しつこいですが誉め言葉)が詰め込まれていて、莫大な量のサブクエも基本的におバカ路線で面白いものばかり。そんな中でごく稀にある感動クエストがまたいいんですよねぇ!

[Bad] アクションに爽快感が無い…

 4種類のバトルスタイル

名越さんの魂の作品だと思っている「スパイクアウト」をリアルタイムで体験した人間からすると、本作のアクションにはどうしても物足りなさを感じてしまいました。

本作のアクション要素は4種類のバトルスタイルがあり、最も「スパイクアウト」に近いバトルスタイルはスタンダードな「チンピラスタイル」でしょうか。ただ残念なことにいまいち爽快感に欠けていて、純粋なアクションゲームとして本作を評価するのであれば、超劣化した「スパイクアウト」でした。

逆にパワー特化の「壊し屋スタイル」でごり押しした方が爽快感があるという、全体的に雑だなぁといった印象を受けました。

■ スパイクアウトとは…
1998年にセガが開発した3Dアクションゲーム。最大4人までの協力プレイが可能で、レバーとボタンを組み合わせてアピール(後のMMOのジェスチャーのようなもの)が出せたりと、当時としては革命的な作品でした。最高傑作は続編の「スパイクアウト ファイナルエディション(1999年)」です。MODEL-3というシステム基板なのですが、24KHz対応のモニターが必要とプレイ環境を揃える敷居が極めて高く、2017年にメーカーの修理サポートも終了したことから国内で遊べる場所は皆無に近いのが現状です。なぜこれをCSへ移植してくれないのか今でも理解に苦しみます。

参考までに「スパイクアウト ファイナルエディション」の4リンクプレイの動画を紹介しておきます。この爽快感と奥深いゲーム性は今も他の追随を許していないと私は思っています ( ' – '*)

 

また同じ「GameSparkさんの記事」がめっちゃアツイ内容なので、興味のある方はぜひこちらも読んでみてください。

[Bad] カーチェイス(ガンシューティング)の章いらないでしょ…

 カーチェイス章

ぶっちゃけ全く面白くありません。しかも物語が盛り上がる終盤でやってくるので、一気にプレイヤーの熱をクールダウンしてくれます。

[Etc] シリーズをプレイする理想の順番はこれ!

 ゾンビ真島

「龍が如く 極」を先にプレイするか「龍が如く0 誓いの場所(初代の17年前を描いた作品)」からプレイするかは悩むところですが、時間があれば下記の順番がオススメだと思います。「龍が如くのアクション」を理解する一番最初が最も苦労すると思います。逆にそれを乗り越えることができれば「龍が如く」の世界観を最大限に楽しむことができるでしょう。

龍が如く 極(軽めに1周) → 龍が如く0 誓いの場所(最高傑作!) → 龍が如く 極(じっくり再プレイ) → 龍が如く 極2(未プレイ) → 龍が如く7 光と闇の行方(これは名作!) → 他の作品またはJUDGE EYES:死神の遺言へ。

実際に「龍が如く0 誓いの場所」のプレイ前とプレイ後では「龍が如く 極」への印象がかなり変わりました!

[総評] 面白いがアクションが苦手な方には厳しいかも…

クリアまでは17時間ぐらいでした(上がPC版、下が箱版)。
なぜ2回もプレイしているのか? それだけ「龍が如く0 誓いの場所」が素晴らしい作品だったと言えるでしょう。

 PC版プレイ時間

 Xbox版プレイ時間

「龍が如く 極」は初代をベースとして作られているので、所々にアクションの作り込みの粗さが目立ちますね(悪い意味でプレイヤーに優しくありません)。アクションゲームが苦手な人はすぐに敵に囲まれて袋叩きにされてストレスが溜まってしまう場面もあるかと思います。アクションに自信のある人でもコツを掴むまでは敵は硬いし苦労しました…。

総評:★★★☆☆
シナリオ:★★★★☆
ゲームシステム:★★★☆☆
サウンド:★★★☆☆
漢の友情度:★★★★★

■ こんな人にオススメ!
・熱い展開が好きな人
・感動作品が好きな人
・映画やドラマが好きな人
・ヤクザの抗争が好きな人

ですが、本作は最高傑作である「龍が如く0 誓いの場所」を最大限楽しむために必要不可欠な存在です。これを機会に遊んでみてはいかがでしょうか。

補足 & 備忘録